風が往き交う場所

カトリックなおばはんの日々の戯書きです。                                   




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悲しみ :: 2008/08/28(Thu)

しずく  中村哲さんを初めて知ったのは、
  10年程前。NHKが放送した、
  写真家・大石芳野さんとの
  対談番組だった。

  中村哲さんが、今も変わらない
  静かな語り口で、

  「私はアフガンでの
   医療活動の中で、
  (医師としての判断で)
   患者の命の選別を
したことがあります。そのような私は、決してまともな死に方はできないでしょう。」

と、話していたのを覚えている。

厳しい環境の中で、「小さい人々」と生活をともにして、
生きるということの限界を謙虚に受けとめている人なんだな、すごいな、と感じた。
やさしいけれど、厳しくて悲しいまなざしを持った人だな、とも感じた。

その中村哲さんの悲しみが、また一つ増えてしまった。
日本で3分間医療にでも従事していれば、この人の暮らしも
少しは平穏であったのだろうに。

しかし、医療器械のモニターよりも患者そのものにまなざしを向けたい中村哲さんには、
この地上の「いのちの痛みの声」が聞こえてならないのかもしれない。

亡くなられた伊藤和也さんのご遺体に、感情を抑えて敬意を表した中村哲さんの顔も、
これから長い間、忘れることはできないだろう。
現地から首都カブールに向かう飛行機の中で、
息子の棺に寄り添うようかのようだった中村哲さんは、
その窓から自分が長年命をかけて愛してきたアフガンの荒れた大地を見つめていた。

伊藤和也さんのご冥福をお祈りします。合掌。

テーマ:生きること - ジャンル:心と身体

  1. 今日の想い
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