風が往き交う場所

カトリックなおばはんの日々の戯書きです。                                   




スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


  1. スポンサー広告

最後まで真面目に生き続けて欲しいんだよ。 :: 2010/05/01(Sat)

江川 藤棚 2010

 「わたしたちが神の国に
  入るには、多くの苦しみを
  経なくてはならない。」
    ~使徒言行録14章~


 面倒くさがりの私は、
 家庭内のいさかいの類を
 なるべく避けるようにしている。
 夫が短気だからだ。
 その私が久しぶりに怒った。

 実は、夫が後輩のお見舞いに
 行くことになっている。
 当然、その人は、
 私たちよりも若くて、
 お子さんもまだ未成年だ。
聞けば、かなりの重病で、ご自分ですでに自らの命を見限っているらしい。

その重病人が、病気の大きな原因になったに違いない嗜好品を
お見舞いの品に指定してきたらしい。
その人とのやり取りを聞いて、
さらに「どうせもう、残り少ない命なんだから」といった風の「友情」を
見せようとする夫の態度に、強い怒りがこみあげてきた。

家族親族に嘘をついてでも、病室に体に悪いものを持って来させようとした
母に対して、自分が厳しかったのを未だに後悔している私だったのに。
また、思春期以降は常に厭世的な想いに襲われて、
生きていることを疎ましく感じて来た私だったのに。

「それ、病院側が諦めて、許可が出ているってこと?」
「そんなわけないじゃない。」

「奥様が承知していらっしゃるの?」
「いやいや。」

「重病人なんだから、一口で死ぬかもしれないでしょ。」
「本人がそれでいいんだから。」

「それは、親族にさえ赦されるかどうか分からないような話でしょ?
 お子さんも、まだ大人になっていないんでしょ?
 本気で持っていくなら、神父様のところに行って、ゆるしの秘跡に与ってからにして。
 (それでも出来るなら、やってみろ。このエセ◎ん△゛ゃ!)
 そういうことに他人を引きずり込むなんて、
 その人が悪魔に支配されているとしか思えない!
 分からないでしょ!最後まで。どんな奇跡が起こるか。」

それきり、午後いっぱい口をきかなかった。
「きっかけ」を探るように、夫から話しかけてきたけれど、私は赦さなかった。
ただただ祈っていた。

夜、NHKの9時のニュースが始まる頃、
夫は「やっぱり持って行くの、やめるよ。」と、
わがままな重病人の期待を裏切る決心をしてくれた。

そうでしょ、あなたはもともと「正しいこと」に生きてきた人でしょ。
そうやって、私を導き続けてくれた人でしょう。

その人には、最後の最後まで真面目に生き続けて欲しいのだ。
ご家族はその死を望んでいるわけではないだろう。
少なくとも最期の瞬間まで真面目に生き続けることは、父親としての務めではないか。
この際、妻の立場としては弱い夫を認めるにしても。

神は自ら人と共にいて、その神となり、彼らの目の涙をことごとくぬぐい取って
くださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない。
              ~ヨハネ黙示録21章~ 




応援HPとブログ「挿繪堂 櫻田耕司 仕事イラストギャラリー」 「エポペ航行日誌」

マリンクローバーいつも、応援のクリックをありがとうございます。心の励みになります。マリンクローバー

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 聖書・聖句へ
にほんブログ村

banner2.gif c_02.gif



テーマ:宗教・信仰 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 今日の想い
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。